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子供の頃、よくベランダで髪を切ってもらったことがあります。ベランダに髪が残らないように新聞紙を敷き詰めて、普段はテーブルと一緒にいて、ご飯を食べたり宿題をしたり、さやいんげんの筋を取る時などに座って大活躍しているイスを、よっこらしょとベランダに運んで、新聞紙の上に置きます。その上に座ってタオルを首に巻いてもらい、その上から散髪のときにかけてもらうケープというべきビニールのシートをかけてもらうと、いよいよご家庭美容院の開店です。まず母が霧吹きで髪をぬらしていきます。次に長さを大まかに決め、ざっくりときっていきます。ここから母は知人の床屋さんにもらったというスキバサミを使って、できる限り自然な感じにしていくように努力していきます。軽快な音を立てて髪が切られ、次第に頭が軽くなっていく。日差しはぽかぽかと暖かく、普段見慣れた街並みも植木も、座ってみていると違ったものに見えてきて、不思議な感じで過ごしていたのを覚えています。終了後は片づけをして頭を洗うのが楽しみでした。その当時昼間に入ることはなかったので、普段と違っていて面白かったのです。時々、思いきりよく切られていたり、微妙に長さが揃っておらず前衛的だったりと、色々な時がありましたが、今となっては懐かしい思い出です。